ガンバラナライブ 10.ネタI「コント:見舞」 |
(病室のベッドに横たわっている小村) (右から五竹が入ってきてベッドの左へ回る) 五竹:よう。見舞いに来てやったぞ。 小村:ああ、五竹か・・・ 五竹:ほら買ってきてやったぞ週刊こんなコモドオオトカゲは嫌だ。 小村:おう・・・サンキューな。 五竹:金は俺の口座に振り込んどいて。 小村:・・・ 五竹:調子どうだ?まだちょっと悪そうだな。 小村:うん・・・ 五竹:まあ見てわかるよ。顔がいつもより気持ち悪いからな。 小村:そうか・・・ 五竹:まあ時間かけてゆっくり治せよ。焦ったって仕方ない。焦ったって奇跡的に早く治るだけだ。 小村:・・・なあ。 五竹:どうした?うんこ漏らしたのか? 小村:・・・実は俺さ・・・ 五竹:未来から来たとか?じゃあ未来のこと教えてくれよ。俺を予言者に仕立てあげて一儲けしようぜ。 小村:・・・俺もう・・・ 五竹:まあ早く治して復帰しろよ。じゃあうちの金魚を散歩に連れてく時間だから帰るわ。 小村:・・・俺もう、ツッコめないんだ! 五竹:・・・いや、どうしたんだよ?だから今治してんじゃねえか。 あんま焦るなって。焦ったって奇跡的に早く治るだけで良いことなんて1つもないぞ?じゃあな。 小村:右ツッコミ関節の爆弾が爆発したんだ。 五竹:・・・ 小村:普通の生活ができるまでは回復できるけど、ツッコミを続けるのは無理だそうだ。 五竹:・・・ 小村:そういうことだ。 五竹:はあ・・・お前他人に無理って言われてそれで諦めんのか?諦めれんのか? お前のツッコミへの思いってのはその程度だったのか? 小村:ツッコもうとしたさ!・・・でも・・・ツッコめねえんだ・・・右ツッコミ関節が言うこと聞いてくれねえんだ・・・ 五竹:左があるじゃないか。左ツッコミがあればツッコめるだろ? 小村:不器用な俺が・・・今まで右ツッコミだけでツッコんできた俺が・・・利きツッコミじゃない左でやっていくなんて無理なんだ! そんな・・・そんな甘い世界じゃないだろ!? 五竹:・・・俺はお前と漫才したいんだよ。 小村:お前にはボケの才能がある。俺はお前のボケが大好きだ。 だから、だからこそ・・・足を引っ張りたくないんだよ・・・お前に高みへ行ってもらいたいんだよ。 五竹:俺はお前にツッコんでほしくてボケてるんだ。お前がいないんなら俺は何もできねえよ。ヨガフレイムすらな。 小村:それストリートファイターでダルシムが口から火を吹・・・はぁはぁ・・・む、むしろ・・・出来る方が・・・お・・・おか・・・おかしあぁぁ!! 痛え・・・右ツッコミ関節が言うこと聞かねえ・・・見たかよ・・・これが今の俺の姿だよ・・・ 俺よりいいツッコミなんていくらでもいる。お前はこれからいいツッコミに出会うだろうよ。頑張れよ。 五竹:お前あの約束覚えてるか? 俺がお笑いやめるときはお前がお笑いをやめるとき、お前がお笑いをやめるときは俺がお笑いをやめるときだ。 俺はやめるつもりねえからな。巨人の星を掴むまでは。 小村:お前が歩もうとしてる 上に・・・そんなもの痛ぁぁぁ!!! ・・・さあな・・・忘れちまったよそんなこと・・・そんな古いもんお前も忘れちまえよ・・・ 五竹:・・・そうか。でも俺は忘れねえよ。お前がどれだけ腐っちまっても俺は忘れねえ! お前がどうしてもやめるんならしょうがねえよな。約束通り、お前がやめるんなら・・・俺もやめる。 小村:ふざけんな!!お前はやめんじゃねえよ!お前の漫才は俺でもあるんだ! お前がやめちまったら!・・・俺の漫才は・・・完全に消えちまうじゃねえか・・・ 五竹:人に頼ってんじゃねえよ!・・・お前の漫才を俺が出来るほどお前の漫才は軽くねえんだよ。 消えることが惜しいようなでっかい夢を人に託せると思うなよ?じゃあな。早く金魚の散歩に行かねえと。 (五竹ベッドの右側へ回り、捌けようとする) 小村:・・・しねえよ。 五竹:え? 小村:金魚は散歩を必要としねえよ! 五竹:お、お前・・・ 小村:差し入れで金取るってどういう精神だよ!?あと振り込むとかめんどくさいことしないで今払えるから!まずその雑誌いらねえから! あと焦って奇跡的に早く治るんならそっちを推せ!うんこ漏らしてねえし未来人じゃねえし顔は気持ち悪くねえ! 五竹:お前左でも全然ツッコめるじゃないか。 小村:ああ。右でツッコんでる間に左も一緒に鍛えられてたみたいだ。 五竹:よかったな。 小村:じゃあ次の漫才からは立ち位置交代だな! 五竹:あ、そういえば俺生まれつき右ボケ関節使えない体だったから俺左側でボケれねえわ。 小村:じゃあ漫才できねえじゃん! 五竹:・・・ボケとツッコミ交代するか。 小村:せっかく左にツッコめるようになったのに!さっきの感動は何だったんだぁ!